面白法人カヤックの決算を分析したら将来面白そうなサービスを生み出しているようだ。

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面白法人カヤックが2015年12月期の決算を発表しました。

そもそもカヤックは1998年に貝畑政徳、柳澤大輔、久場智喜の3名で合資会社として設立されました。サイコロを振って給料を決めたり、マンガの似顔絵を書いた名刺を使っていたりと徐々に面白いというか変なネタで話題になることがあり、あれよあれよと上場までいったイメージです。業績も好調のようなので分析してみました。

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カヤック 2015年1月~12月の決算ハイライト

決算ハイライト

売上が前期比で27%、営業利益が97%増加しています。全体的には好調ですね。

市況が良いこともありますが、この決算を受けて株価は上昇しています。

セグメントに「クライアントワーク」「ソーシャルゲーム」「Lobi」「その他のサービス」とありますが、ソーシャルゲーム以外はなんのことやら後ほど見ていきます。

通期決算推移

通期決算推移

売上は右肩上がりに伸びていて、営業利益はここまで凸凹していたものの、過去最高の水準になっています。実績が出たのに、あえて業績予想を右に記載して、ほぼ予測通りの微増なところがドヤ感を感じる次第です。

2016年の計画

今期計画

2016年に入って新しい期となったカヤックですが、売上はさらに38%増、営業利益も前期比31%増というかなり野心的な計画を外部に公表しています。この自信は当然足元の事業状況にあるのでしょう。

先ほどのよく意味がわからなかったセグメントの意味も含めて見てみましょう。

カヤックの事業セグメント毎の状況

クライアントワーク

クライアントワーク

クライアントワークはカヤックらしいといえばそうですね。おもしろ企画ノウハウと新しい技術に挑戦する組織風土を活かしたおもしろキャンペーンを数多く企画します。

例えば以下のような

クライアントワーク具体例

面白い人には面白いんでしょう。

リアルで誰かウォーリーの格好をして歩くんでしょうね。12万人ほど集まる競馬場で見つけるのは確かに難しい。でも企画をあまり知られずにウォーリーのカッコをしたバイトのおにいさんが誰にも気づかれず1日を終えないか心配。

ソーシャルゲーム事業

ソーシャルゲーム

カヤックのソーシャルゲームは「共闘スポーツRPG」という独自路線を軸に展開しているようです。

ポケットフットボーラーとかは海外を視野に入れているキャラデザインですね。Supercellのクラッシュ・オブ・クランのように当たればヤバイ。

ソーシャルゲーム事業の業績は先ほど述べたとおり、右肩上がりに伸びています。

Lobiとは

Lobiとは

Lobiというものがよくわかりませんでしたが、実はこのモデルが急成長しているようです。

端的に言えばユーザとゲーム開発会社を結ぶコミュニティのプラットフォームの仕組みです。ゲーム開発会社にはチャットやプレイ動画、公認コミュニティなどの仕組みが提供され、マネタイズ手段も徐々に揃えています。

Lobiサービス状況

スマートフォンゲームのマルチプレイがモンストから一気に普及しましたが、多くの開発会社には単独で展開するには色々とハードルがありました。それを解決し、理想のマッチングを図るのがこのLobiの仕組みというわけです。

Lobi売上推移

このLobiだけセグメントの売上推移を記載しますが、右肩上がりに綺麗に伸びていて、四半期で遂に1億円を超えました。スタンプや月額課金の仕組みなど、マネタイズ手段を追加投入していけばさらに成長角度は高まると思いますし、今後注目の事業であるといえそうです。

2016年度の計画のセグメント別の解説

計画解説

最後に2016年のセグメント毎の成長予測です。どのセグメントも売上向上見込みのようですが、個人的な注目は先ほどのLobi事業です。ソーシャルゲームなどは業績的にはギャンブル要素が高かったり、仮にあたっても浮き沈みが激しいところはありますが、先ほどのLobiのポジションは一度立ち位置を築けば、ストック型の事業となってくれるでしょう。

面白法人カヤックも最初は正直いかがなものかと思ったけど、今後が楽しみな面白い株式会社になったもんだなぁ。

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