人気写真共有アプリ「写真袋」の運営企業逮捕で考えるプラットフォーマーの責任論

400万人以上の利用者がいるという人気の写真共有アプリ「写真袋」を運営している株式会社AIRCASTの代表取締役社長が昨日逮捕されました。

実はこのアプリはあまり報道されていませんが、2012年1月にマザーズに上場する株式会社カヤック(面白法人で知られている)がサービスを開発し、2年前の2013年10月31日にAIRCASTに売却していました。

今回はアプリ業界で話題になっているこの事件を取り上げたいと思います。

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そもそも写真袋とは?

写真をアップロードする際に投稿者が「合言葉」という言わばパスワードを設定すれば、合言葉を知る人同士で写真を共有することができるというアプリです。

利用にあたり、ユーザ登録やログイン等の手間が一切無いのも人気の理由でした。

72時間は無料ですが、その後の閲覧は『ハチミツ』(1個99円)を購入する必要があり、この課金から収益を得るモデルがAIRCAST社としては基本となっています。

投稿者としても自分の画像や動画を見るためにユーザがハチミツを購入した場合、投稿者にはドングリが支払われ、このドングリはAmazonギフト券やはちみつに変換することができることから金儲けに使われることも増えていました。

急激にアプリ利用者が増えていった背景

元々のコンセプトは知人と写真を共有するためのものとしてリリースされていましたが、最近では児童ポルノを始めとする際どい動画や画像をアップロードし、合言葉をTwitterや2ch等で広めて、投稿者は金儲けに利用するというケースが増えています。(ネット上ではハチミツ乞食と揶揄されています)

過激であればあるほどドングリがもらえるケースが増えることもあるのか、最近では投稿画像の3~4割が児童ポルノであると報道されています。

また本来は友達と共有するための写真や動画は、合言葉さえ合えばアカの他人でも閲覧することができるため、Twitterで無防備につぶやいてしまう若者の画像が不特定多数にばら撒かれたり、適当に言葉を入力してヒットを狙ったりといった、宝探し気分でアプリを利用するユーザも出ていたようです。

逮捕容疑は

2013年3月にある投稿者が児童ポルノ6点を含む画像を写真袋へ投稿。合言葉をネットに投稿し、不特定多数が閲覧できる状態としました。

AIRCAST社の代表はこの一連の状況を認容していたとされ、この行為が「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」の第7条第4項や第2条第3項第3号に違反するとして逮捕しています。

※5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金に処し、またはこれを併科。

写真袋の運営者の責任

運営者の代表は「児童ポルノに利用されているとは知らなかった」「逮捕は理解できない」等と話しているようです。

この児童ポルノをダウンロードしたユーザも法的には逮捕されるし、他の写真アプリ運営者も写真袋ほどではないとしても管理を強化しなければ同様に危険だろう。

FacebookやTwitterなどでもばら撒かれるケースはあると思うが、基本的には運営者へ通報機能があるので、それで通報すればアカウント閉鎖などの思い処分がある。こういった対応をしていれば、逮捕までには至らないと思う。

運営者として最低限の機能であることと、その対応を怠ってはならず、運営上のコストとして見なければならないのだろう。

運営者の倫理観によるルールづくりは文化を破壊する可能性がある一方で、世界的な法規制・倫理観を見ながらプラットフォームのルールを作っていく必要があるという難しい舵取りをプラットフォーマーは負う責任があります。

参考記事
アカBANの増加とアプリストアのルールづくりの問題