1月16日14時15分頃よりGMO系列のレンタルサーバで大規模障害が起こっている。
GMOの発表によると1月17日(日) 0時現在の影響範囲は以下のとおり。
目次
サーバ停止の影響範囲と原因
■対象サービス
本日1月16日(土)14:15頃より、以下のサービスサイトで障害が発生。
・お名前.com
・かんたんサーバー
・レンサバ.com
・interQ Office
・e-革命
・GMOアプリクラウド
・ConoHa byGMO
・まるごとserver
・interQ MEMBERS
・BEKKOAME//INTERNET
・3WEB
・GMOどこでもLAN
■内容
・サービスサイトならびにコントロールパネルの表示不可
・当該サービスをご利用いただいている一部のお客様のウェブサイトの表示不可ならびにメールの送受信の不可
■原因
電源設備の故障
■対応について
現在、復旧作業中
GMOグループのレンタルサーバってどのくらいが利用しているのか?
ロリポップは含まれていないようだが、利用者が非常に多いと思われるお名前.comレンタルサーバやConoHaなども含まれている。
こうしたGMOグループのサーバのシェアだがなんと日本全体の54%も占めている。
参考までにドメイン取得サービスのシェアは日本の90%のシェアを占めており、独禁法的に大丈夫なの?と思ってしまうくらいのシェアとなっています。
前代未聞と考える理由は?
お名前.comのレンタルサーバはビジネス・個人どちらにも人気の共用サーバとなっており、非常に多くの利用者がいます。ドメイン取得はNo.1シェアだし、レンタルサーバも日本の独自ドメインを取得してWordPress等で運用しているブロガーの相当多くのユーザが利用していると思われる。(ITリテラシーの高い人はAWS等に移転が進んでいるが)
サイト運営者がサーバを選定する重要な指標の1つにSLA(品質保証制度)があります。
例えばお名前.comのレンタルサーバは稼働率実績で99.99%となっています。
この99.99%というのは時間でいうと365日 × 24時間 × 0.0001 = 0.876時間(約53分)を意味し、既に執筆時点で発生から10時間程度経っているので、2016年入ってすぐ大きくこの値が減少する事態となっています。(ただし影響時間はサイト・サービスによって大きく時間差がある模様)
GMOグループのサーバも軒並み落ちる
日本全体のサービスの多くが影響を受けた今回の事態。GMOグループはもちろん大きな影響を受けています。確認しただけでも以下となっている。
(2016年1月17日現在 未だに復旧していないサイトも多い)
GMOインターネットのHP(www.gmo.jp)
→ダウン
GMOグループ創業者熊谷社長のHP(www.kumagai.com)
→ダウン
GMOドメインレジストリ
→ダウン
GMOコマース
→ダウン
GMOフィナンシャルゲート
→ダウン
今回の事態を受けて
電源設備の故障による大規模災害というと大震災を想起してしまうが、ぜひ再発防止策の徹底をGMOにお願いしたい。
そうでなくても多くの企業はAmazonが提供するAWSに移行が活発化している。
現状設定等が複雑なため、個人利用はまだそこまで多くないと思われるが簡単設定のAWSが登場すると、このような経験をしてしまうと個人利用ユーザの多くはサーバ移転を検討するだろう。
日本のインターネットインフラの大半を担っているGMOグループ。夢手帳でも有名な熊谷社長。
手帳も買ったし、各サービスを利用しているGMOファンの1人として、必ず再発防止を徹底してもらいたい。
GMOの連結決算状況
決算期 | 2014年12月期 |
決算発表日 | 2015年2月5日 |
決算月数 | 12か月 |
売上高 | 109,368百万円 |
営業利益 | 12,931百万円 |
経常利益 | 12,734百万円 |
当期利益 | 5,841百万円 |
総資産 | 483,367百万円 |
ROA | 1.28% |
ROE | 21.54% |
売上1,000億円の営業利益で約130億円。ドメインやレンタルサーバ等ストックモデルの売上が多いので、業績も安定している。
1日あたりの売上は約3億円だ。今回のサーバ停止の損害額はどのくらいになるのだろう。
1月17日14時 追記
12時時点でinterQ MEMBERSのみ復旧の最終確認中で、その他サービスは復旧したようです。
大きな影響を受けたサイトも多いと見られ、今後の対応が大変そうですが、まずは中の人お疲れ様でした。
1月17日15時30分 追記
14時30分時点で全てのサービスが復旧したと発表された。実施した対策に加え、再発防止策を速やかに発表している。
今回のような随時状況を公表することにした姿勢と速やかな再発防止策は企業姿勢として個人的には賞賛したい。
カツの転売問題で速やかな対策を発表したCoCo壱番屋等を運営する壱番屋は問題後、逆に株価が上がるという結果となった。
今回のGMOの対応に週明け月曜日、株式市場はどのような反応を見せるのだろうか。
(参考)以下、GMOの実施策と再発防止策
■実施した対策:
・故障した電源設備を利用するサーバーを順次、別の電源設備へ切り替え
・故障した電源設備の修理
・通電後のサーバー機器等の稼働点検■今後について
当社では、今回の事態を厳粛に受け止め、早急にデータセンターで使用している全ての機器の再点検を行います。また今後同様の障害を起こさないよう再発防止策として部品の交換ならびに体制強化を講じ、お客様の信頼回復に全力で取り組む所存でございます。この度は長時間に渡り、お客様および関係者の皆様に多大なるご心配、ご迷惑をおかけいたしましたこと改めて深くお詫び申し上げます。
引用:GMOインターネットHP
コメント
へー!GMOのインフラ感すごいな。そして買収でシェアを拡大する戦略がうまくいっていると
障害情報の掲載が小さい。さすがGMO。使いたくないNO.1
ファーストサーバが情報漏洩あった時に「セキュリティばっちりです」とか言ってユーザ取込んだ結果がコレだよ。
GMOのサーバーレンタルのシェアこんなに高かったのか。株主優待でサーバー割引なるし、移行しようかなぁ
GMOが日本のサーバの54%占めているって、すごくない?