合意の内容がついに明らかになった。2月5日に既に取締役選任議案の一本化に関して基本的な合意に至ったと発表していたのは既報のとおり。しかし、その詳細は発表されていなかった。
1月19日付で発表された佐野陽光氏ほか3名からの株主提案の取り下げに2月12日の取締役会で同意する決議を行い、新取締役体制9名の選任議案を発表した。
株式の過半数を超える佐野氏・穐田双方が合意しての選任議案のため、定時株主総会で正式に承認されるだろう。
またこの追加にあたり取締役は8名としていた定款を9名に変更することを付議することも決議している。
定時株主総会における取締役選任議案
取締役 佐野陽光氏
取締役 穐田誉輝氏
取締役 岩田林平氏
取締役(社外) 新宅正明氏
取締役(社外) 西村淸彦氏
取締役(社外) 北川徹氏
取締役(社外) 出口恭子氏
取締役(社外) 藤井宏一郎氏
取締役(社外) 柳澤大輔氏
この内、創業者の佐野陽光氏、岩田林平氏(経済産業省おもてなし規格認証に関する検討会委員)、北川徹氏(スターバックス コーヒー ジャパン株式会社オフィサー/執行役員)、出口恭子氏 (医療法人社団 色空会 お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック理事COO)、藤井宏一郎氏(マカイラ株式会社代表取締役)、柳澤大輔氏(株式会社カヤック代表取締役CEO)の6名が佐野氏の提案通り。
現代表取締役の穐田誉輝氏、新宅正明氏と西村淸彦氏が現取締役体制から継続となった。
やはり株式の43%を保有する佐野氏にやや傾いた体制とはいえ、株価が大きく低迷した要因といわれる穐田氏退任がなくなったことは大きいだろう。
ちなみに佐野陽光氏からの株主提案に含まれていた葉玉匡美氏 (TMI総合法律事務所パートナー・弁護士)と古川享氏 (慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
は最終的に取締役選任議案には含まれていない。
佐野氏と岩田氏は執行役にも選任
2月12日の取締役会では佐野・岩田両氏の執行役選任についても決定を発表している。(ちなみに執行役とは執行役員とは違い、会社法上でも役員)
穐田氏だけでなく、解任を要求していた新宅氏と西村氏も残ることからみても、お互い歩み寄った合意内容といえるだろう。
この騒動で大きく下げた株価。この合意で大きく戻すのではないかと予想するが、どうだろうか。