決算発表が集中する中、今回は日本を代表する企業であるサイバーエージェントを取り上げてみます。
目次
サイバーエージェントの全体業績
四半期ハイライト(2015年7月~2015年9月)
広告事業は順調に伸びていますが、驚くのはゲーム事業。営業利益が前年同期比で2倍の急成長を見せています。
Ameba事業はモバゲーやGREEの衰退と同様のトレンドで、ブラウザゲームが引き続き不調のようです。参考までに前回の決算資料の時の記事です。
連結売上高の推移(四半期)
こうしてみると見事な右肩上がり。
特別に何か大きな企業を買収したわけでなく、ほとんどサイバーエージェントのプロパー社員で堅実に新規事業を起ちあげて伸ばしてきているのは評価できます。
ベンチャーファンドとしても日本を代表するサイバーエージェントグループは存在感を見せていますし、事業に対する目利き力も高いし、センスがいい。
なにより顔面採用と噂されるそのセンスが多くの人から嫉妬されてたりもする。
臨時ボーナス34.9億円
今回の好業績にあたり、決算インセンティブを34.9億円とな。
連結で従業員が3,566名いるから、全員に配られるとして一人あたりの平均で978,688円。約100万円ですよ。
CA男子・女子に1人あたり100万円です。
大事なんで何度も言いますが100万円です。
スマートフォン事業の売上高
2011年にスマホシフトを宣言したサイバーエージェント。
5年で8割にまで転換できたと。ここは有言実行だな。
連結売上高、営業利益
先ほどのスマートフォン比率の上昇も2013年に約80億円近くアメーバスマホに広告宣伝費を投資したのが大きいんだろうな。
結果的にはウェブブラウザ中心のアメーバではなくて、ネイティブゲームが牽引しているけど、短期的に色々と学ぶことも多かったのだと思う。
2016年度は90億円の先行投資を予定
またここにきて新たな先行投資を計画しているようです。
その分野とは「動画」です。
AmebaFRESH!やAbemaTVへ積極投資
スマートフォンの普及・通信速度や容量の強化でこれから動画が伸びるのは間違いありませんが、2013年の大規模投資のような成長が描けるか。
昨年、ガチの麻雀大会で優勝経験を持つ藤田晋社長の勝負師としての手腕が試される。(仕事しろ)
インターネット広告事業
成長率推移
テクノロジーの進歩が目覚しいアド業界において市場成長を上回る増収率でシェアを拡大しているようです。
インターネット広告代理店で2番手オプト、3番手セプテーニが好調という話は聞かないが、サイバーエージェントはずっと伸び続けています。
インフィード広告と動画広告が急成長
キュレーションメディアなどがトラフィックを伸ばす中、急激に市場成長しているのはこの2つのモデルですね。
ステマっぽくならないよう配慮が必要ですが、記事の間に割り込ませるタイプのインフィード広告と動画広告は動画の視聴前の他にニュースアプリなどでもインフィードのような形で配信されるケースが増えてきました。
ゲーム事業
売上高の推移
海外はもはや撤退気味ですが、国内はネイティブはもちろん、ブラウザもグランブルーファンタジーの好調で増収となっています。
営業利益推移
この四半期インセンティブの影響もありますが57億円の連結営業利益の内、ゲーム事業の営業利益が62.6億円ですか。
これはもはやゲーム企業になったといって良いかもしれません。
もう少しポートフォリオを分散させたいということもあり、動画事業や音楽事業等に進出しているのでしょう。
ゲーム事業売上高は国内3番手に?
モンスト・ミクシィは急成長、パスドラ・ガンホーは失速気味。
そこにサイバーエージェントがコロプラを追い抜く勢いで急成長している模様。
ゲーム事業は営業利益率が非常に高く推移していますし、サイバーエージェントの場合、ガンホーのように1タイトルに売上が集中しているわけでもないので業績はしばらく安泰と見て良いでしょうね。
にしても美男美女に100万円か。
スラムダンクの安西先生が「諦めたらそこで試合終了ですよ・・・?」って言ってます。
日本を代表する企業としてがんばれサイバーエージェント。負けるな藤田晋!