4月4日に楽天Edy株式会社が決算を発表しました。「シャリーン」の音でお馴染みのEdyですが、実用サービスとしてスタートしたのは2001年。
少し古いデータですが2013年8月時点の発行枚数は約7,550万枚と2位のSuicaに大きく差をつけてトップとなっています。
※ただし決済件数としては後発のWAON、nanaco、Suicaに倍近く差をつけられている。
元々はソニー等11社が出資してビットワレットという運営会社を設立。2009年に楽天に対して第3者割当増資を行い、楽天が連結子会社化。2012年には商号を楽天Edy株式会社に変更し、サービス名も楽天Edyとしました。
そんなEdyですが、決算内容から多額の退蔵益があることがわかりました。
楽天Edyの業績
先日2016年4月4日に発表された平成 27 年1月1日から平成 27 年 12 月 31 日までの業績です。
売上高 | 6,367,955 |
内、退蔵益 | 613,434 |
売上原価 | 131,149 |
売上総利益 | 6,236,806 |
販売費及び一般管理費 | 5,702,652 |
営業利益 | 534,153 |
経常利益 | 542,884 |
当期純利益 | 473,651 |
退蔵益とは電子マネーを購入した顧客が、それを使用しないときに発生する利益のことです。
楽天Edyの有効期限は 最終発行日から4年を経過した日。 発行には、チャージ、付与、楽天Edyオンラインへの移動、Edyを受け取ることを含みます。
売上の9.6%はこの退蔵益であることがわかります。
これは楽天Edyに限らず、Suica・WAON・nanacoなどの他の電子マネーにも、もっと言えば、ゲームを始めとする様々なコンテンツ事業には多くの有効期限のあるポイントが存在します。
実はこの退蔵益というのが利益の源泉であるサービスも多く、モノを直接取引するのでは無く、電子マネー・ポイントを経由することで利益が発生することもあります。
流通量が多ければ、この退蔵益も増えることから電子マネービジネスの利権とも言えるかもしれません。