DeNAが始めたヘルスケア事業(主に遺伝子検査)は子会社の株式会社DeNAライフサイエンス(2014年4月設立)が行っています。インターネット事業から始まり、モバゲーでゲーム会社の印象がついたDeNAですが、自動車産業やヘルスケアといった分野にまで多角化をしてきています。
遺伝子事業は開始したばかりですが、まずは第1期の決算を見てみましょう。
スポンサーリンク
目次
DeNAライフサイエンスの決算
株式会社 DeNAライフサイエンス第1期決算公告(2015年3月期)資本金4.85億円資本剰余金9.04億円利益剰余金-9.27億円当期純損失9.27億円
DeNAライフサイエンス自体は非上場の子会社なので売上等は開示されていません。DeNAからも利用者数等の数値は未公表です。わかるのは第1期が9億円程度の赤字ということ。
まだまだ投資フェーズなので、回収はこれからです。
そもそも遺伝子って?
親から子供に、身体的な特徴は遺伝するものですが、この特徴を決めているのが遺伝子です。
遺伝情報はどの細胞にも存在しているDNAの並び方で決まっています。
このどの細胞にも存在するというのが1つポイントで、人でいうとなんと60兆個の全ての細胞にDNAは存在します。
自分の体の設計図ともいうべきDNAが全細胞に存在しているんですね。
DeNAが始めたMYCODE
基本的には遺伝子検査を実施するサービスなのですが、有料オプションで管理栄養士などの専門家から生活改善提案を受けられたり、 疾患発症リスクを抑えるための情報が得られたりもします。
検査方法は専用のキットで唾液を採取して、封筒で郵便ポストに投函するのみ。約2~3週間で検査結果が返送されてきます。
DNA検査って一般的には血液や、 口腔の粘膜、髪の毛などが多いですが体を大きく傷つけることなく、DNAを豊富に含む細胞を採取できる唾液を用いています。
唾液は透明ですが、多くの白血球を含んでいるので血液なみに解析対象としては向いているようです。
ヘルスケア事業の課題と目指すべき姿
以下、DeNAの決算説明会資料からです。
またこのサービスは東京大学医学研究所と提携して推進されています。
遺伝子検査でわかること・わからないこと
遺伝子検査で分かることは
・病気の発症リスク
・体質の統計的な遺伝的傾向
・病気の発症リスク
・体質の統計的な遺伝的傾向
分からないことは
・現在の健康状態や疾患の診断
・法医学鑑定(血縁鑑定など)
・遺伝子のみが強い影響を持つ疾患(遺伝性乳がんなど)
・現在の健康状態や疾患の診断
・法医学鑑定(血縁鑑定など)
・遺伝子のみが強い影響を持つ疾患(遺伝性乳がんなど)
料金・プランは以下の3種類
-
「ヘルスケア」
価格:¥29,800(消費税別)
検査項目数:280項目
内容:38種類のがん、19種類の生活習慣病を含む150種類の疾病リスクと、 肥満や肌質など130種類の体質関連項目の検査とアドバイス
-
「ヘルスケアLite」
価格:¥19,800(消費税別)
検査項目数:100項目
内容:がん、生活習慣病の主なものと体質関連の100項目の検査とアドバイス
-
「ディスカバリー」
価格:¥9,800(消費税別)
検査項目数:21項目
内容:体質(体型・肌質等)の遺伝的傾向と「祖先」の21項目の検査。
自分の体質的な傾向や病気の発症リスクがしっかりとデータで裏付けされていれば、健康管理力の向上につながりそうですね。
社会人は体調管理が肝心。価格もそれほど高くないですし、一度試してみようかな。