DeNAのブラウザゲーム売上が2013年度以来、初の増加。グラブル効果と任天堂との協業は?

「青の祓魔師」や「魔法少女まどか☆マギカ」をモバゲー向けに提供していたソシャゲ会社ネクストリー社が先日破産開始決定しました。ブラウザゲームとかもうダメじゃね?という空気はパズドラが急激に伸びた2・3年ほど前からありますが、ついにDeNAがその流れを変えています。先日発表された決算を見てみましょう。

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2015年第2四半期連結業績

売上についてゲーム全体は微減。これは海外のゲーム売上減少が主要因です。

スポーツは季節要因が大きいですが前年同期比で見ても売上も営業利益も伸びています。

ゲーム事業主要指標

先日サイバーエージェントが既にゲーム事業が主力と書きましたが、ここでもCygames(サイバーエージェントグループ)のグランブルーファンタジー好調の影響を受けています。

グラブル↓

参考記事
好調なサイバーエージェントが平均約100万円の臨時ボーナス。業績的にはもはやゲーム会社に。

グラブル効果があったとはいえ、2015年1Qのスマホブラウザ売上が209億円だったのに大して、2Qは222億円とついに売上増加となっています。

2013年度1Qからずっと右肩下がりで減少してきたブラウザ売上がフィーチャーフォンと合わせてもついに前四半期ベースで増加となっています。

アプリゲームも順調に伸びていますし、再成長に期待が持てますが、唯一の不安要素は海外ゲーム売上の減少幅が大きいことです。

DeNAが中長期で目指す姿

ゲーム事業が再成長ステージに入ったようにも見えますが、国内ゲーム・ECは微増程度を想定しているようです。

海外ゲームは減少気味ですが、このグラフのように収支改善できるのでしょうか。

気になるのは海外でも強い任天堂との協業です。状況を見てみましょう。

任天堂との協業(戦略的狙い)

MiitomoとMy Nintendoというサービスを同時リリース予定だそうです。

問題はこのDeNAと任天堂の提携の深さでしょうか。

今年の3月に発表された資本提携では任天堂はDeNAの10%の株式、DeNAは任天堂の1.2%の株式を保有するという個人的には極めて中途半端な資本提携だったと思います。

さらにはカリスマ社長であった任天堂の岩田社長も亡くなられて、DeNAと任天堂は深い関係を継続することができるのでしょうか。

2015年9月任天堂はLINEに公式アカウントを開設しました。さらにはLINEの取締役である舛田淳氏が10月のお台場のハロウィンイベントでマリオの格好をしていたことからも、LINEと任天堂の接近が伺えます。

今や集客力はモバゲーよりもLINEの方が圧倒的。そう考えた時、任天堂はDeNAだけでなくLINEとも協業を強化していくと考えたほうが自然でしょう。

GREEは以下のようなこともあり、協業は無さそうです。

「任天堂の倒し方、知らないでしょ?オレらはもう知ってますよ」
任天堂の倒し方をご存知だったはずのGREE。元気なくて可哀想だから分析してみた。

DeNAと任天堂の協業見通し

協業第1段は来年3月から。来年度末までに5本のアプリを開始する模様。

任天堂とDeNAのレベニューシェアモデルは不明ですが、大きな収益貢献をDeNA社にもたらすでしょう。

ただしLINEにもIPを提供し、そちらの方がIP収益化の効率が高いことが協業後判明した時、任天堂はIP提供の優先順位をどう考えるだろうか。

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