パズドラの成功でゲーム業界に衝撃を与え、DeNAやGREEといったブラウザゲームプラットフォームからネイティブゲームのApple・Gooleプラットフォームへの地殻変動が起きたのは2013年のこと。
その地殻変動の要因であるガンホーのパズドラの衰退傾向は今に始まったことではありませんが、2015年の決算が締まり昨日発表され、その傾向を改めて再確認できました。
ここ4年間のガンホーの売上・営業利益
昨年どころか一昨年よりも売上と営業利益は悪化していますが、ガンホーは高位安定を強調しています。そりゃ年間売上1543億円、営業利益724億円は驚くべき数字なんですが、事実として減少傾向に歯止めがきかない状況です。
2015年の四半期毎の売上・営業利益
四半期毎にみても減少傾向が続いています。しかも4Qは10月~12月という年末商戦時期。
それでも3Q を下回っています。ここで問題なのは次の販促費の推移です。
問題なのは四半期ごとの販促費の推移
なんと売上が減少し続けているにも関わらず、販管費が増え続けているのです。
売上のテコ入れをなんとか図ろうと必死なんだと思いますが、売上が351億円まで下がった4Qは実は広告宣伝費を69億円にまで増加した結果の数値だったのです。
パズドラのMAU・課金率推移
広告宣伝費を増加した12月。11月が営業日数が1日少ないにも関わらずMAUはほぼ同程度です。
サービス開始から見てもゆるやかにMAU・課金率が下がっていっているのがわかります。
パズドラの衰退はもはや仕方がないことだと思うのだが、問題は次のヒット策がいつ生まれるのか。
2015年は期待のケリ姫スイーツも100万DL程度でここから急激な成長は難しいと予測される。期待は200万DL程度はされたと見られるディバインゲートやサモンズボードといったタイトルだが、パズドラの衰退を埋めるほどの成長はできるのだろうか。
今回のこの決算を受けて株価は下落し、翌日(2月3日)の午前中(12時半現在)で10%ほど下げている。
2016年はガンホーにとって正念場となりそうだ。