昨日(2016年1月28日)、サイバーエージェントが決算を発表しました。前回の決算ではサイバーエージェントがもはやゲーム会社になったと記事を書きました。今回の決算ではその傾向がさらに顕著になっています。なんと今年中にサイバーエージェントが日本最大のゲーム会社に上り詰めそうです。
目次
サイバーエージェントの決算概要分析
今回季節感のある可愛い表紙になっています。
2016年第1四半期決算ハイライト
Amebaの勢いがなくなってきたメディア事業以外は成長を続けています。
アメブロもLINEブログにタレントを引きぬかれ、今後も減少傾向が続くでしょうね。個人ユーザもLINEブログがそろそろ開放すると思うので、そうなるとさらにユーザは減るだろうな。
にしてもゲーム事業の急成長ぶりがすごい。
ちなみにゲーム事業は以下のサイバーエージェント系列の会社を含んでいます。アメブロ自体はメディア事業ですが、Amebaゲームはゲーム事業扱いです。
サイバーエージェントの連結売上高の推移
この5年ずっと右肩上がりに売上を伸ばしています。
買収などもせず、地道に自分たちで採用を行いプロパーを増やしつつ事業を起こし、成長を続けています。スピードを買うために大型買収を繰り返して規模を成長させている楽天とは違ったアプローチですが、実力が伴っている証拠ですねぇ。
連結営業利益の推移
営業利益129億円の内、浮き沈みの激しそうなゲーム事業が88億円と68%も占めているのが若干不安ですが、過去最高の営業利益です。
2016年度業績見通し
好調を背景に今期の売上はついに3000億円に到達すると見ているようです。
営業利益は題1四半期で129億円も出たものの、280億円の見込み。
これは浮き沈みの激しいゲーム事業を保守的に見ているのもあるとは思いますが、動画事業や755等への先行投資を睨んでいるのだと思われます。
さて、注目のゲーム事業を見てみましょう。
サイバーエージェントのゲーム事業
競合他社との売上高比較
ミクシィやガンホーの売上成長が止まっていますが、サイバーエージェントとコロプラは伸び続けています。コロプラには売上で勝っているものの、営業利益ではやや遅れをとっていますがゲームが主力のコロプラに競り勝っています。
ミクシィやガンホーと違うのは、サイバーエージェントとコロプラは1ゲームに頼らず他種類のゲームがヒットしています。ミクシィはモンスターストライク、ガンホーはパズドラに頼っていますが、サイバーエージェントとコロプラは1つのゲームが衰退してもまた新たにヒットゲームが生まれてくる循環があり、光GENJIが衰退したらSMAP、SMAPが衰退しても嵐が生まれるようなジャニーズ事務所並に永続的サイクルができています。
サイバーエージェントのゲーム群
セールスランキング上位に複数のゲームをランクインさせています。
これが力の源泉ですね。
2016年度新規に14本リリース予定
この中から何本ヒットが出るのでしょうか。
ゲーム事業の売上推移
ネイティブゲームの急成長だけでなく、市場衰退が著しいブラウザゲームでさえグラブル効果もあり伸びています。
ゲーム事業の営業利益
ゲーム事業の四半期営業利益が88億円。コロプラの104億円にはかなわないものの、ゲーム事業で100億円規模の利益を出すのは既存のパッケージゲームを主体としたバンダイナムコ、コナミ、セガサミーでもできていない。
ガンホーやミクシィはまだまだ四半期で200億円規模の営業利益を出しているが、成長率からすると2016年中にサイバーエージェントが日本最大のゲーム企業となることが現実味を帯びてきたといえるでしょう。